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掘削添加材の評価基準と試験方法

技術情報

掘削添加材の評価基準と試験方法

TAC技術情報 A-024002

掘削土の適切な塑性流動性と止水性を確保

概  要

 泥土圧シールドでは、チャンバー内を泥土化した掘削土で充満させ、切羽において圧力を保持し安定性を維持するように、掘削土の塑性流動性と止水性を確保することや、チャンバー内やカッターヘッドへの付着を防止することが重要である。このためには、地質や地下水の状況に応じた鉱物系、界面活性剤系、高吸水性樹脂系、水溶性高分子系等の適切な添加材やそれらを組み合わせたものをチャンバー内土砂に混合撹拌して所定の性状を満足するよう、掘削中も含めて調整・管理を行うことが必要である。この際、土質試験結果等を踏まえた添加材の選定や、事前配合試験等により添加材の配合及び量の設定を行い、地盤に適した添加材であるかを確認することが必要である。なお、立坑等の現地発生土による事前配合試験が望ましいが、立坑間等の現地発生土の採取が困難な場合は、近傍のボーリング調査結果を基に調整した模擬土を活用し、事前配合試験を実施することが有効である。1)
 本技術情報は、掘削添加材の評価基準と試験方法について記載し、適切な塑性流動を確保した掘削土を得ることを目的として実施するための要領手順書です。

お客様のメリット
  • 掘削対象地盤に最適な添加材の種類、配合および注入量を選定することができます。
  • 掘削した土砂の性状を確認することにより、スムーズな掘進に役立てることができます。
試験方法

(1)目視・触手
添加材混練後、土砂の目視および触手による外観確認を実施します。
土砂の分離がなく、握りしめても手に芯が残らない状態が良好です。

 

(2)ベーンせん断試験(JGS 1141)
  土砂を500ml程度の容器に入れます。トルクドライバーにベーンを取り付け、土砂の中央付近に挿入し、目盛りをゼロに合わせます。
 トルクドライバーをゆっくり回し、最大値を読みます。
 使用ベーンの大きさ(小、中、大)に応じ、以下の計算式でベーンせん断値(せん断強さ)を求めます。

(3)ミニスランプ試験(JIS A 1171 6.3)
    スランプコーンの内面および鋼製平板の表面をあらかじめよく絞った湿布などで拭きます。
  スランプコーンを水平に設置した鋼製平板の上に置き、土砂を2層に分けて各層15回付き棒で突き、土砂を詰めます。
  スランプコーンに詰めた土砂の上面をスランプコーンの上端に合わせてならした後、スランプコーンを静かに鉛直に引き上げます。高さ15cmからの試験土砂中央部の下がりを高さ15cmからの0.5 cm単位で測定します。

(4)テーブルフロー試験(JIS R 5201 12)
  フローコーンをフローテーブル中央に置き、土砂を2層に分けて各層15回突き、土砂を詰めます。
  フローコーンに詰めた土砂の上面をフローコーンの上端に合わせてならした後、直ちにフローコーンを静かに鉛直に引き上げます。
  15秒間に15回の落下運動を与え、土砂が広がった後の径を最大と認める方向と、これに直角な方向とで1mm単位まで測定し、その平均値をテーブルフロー値とします。

試験評価基準例

【出典】1) シールドトンネル施工技術検討会:令和3年12月シールドトンネル工事の安全安心な施工に関 するガイドライン、p17

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