技術情報
水希釈に強いクッション性添加材 気泡クレーショック工法
TAC技術情報 A-016001
クレーショックと気泡材を混合したクッション性の添加材
概要
気泡クレーショック工法は、高粘性可塑状充填材であるクレーショックに気泡材を混合した添加材です。本添加材はカッターチャンバー内での耐自然消泡性に優れており、滞水砂礫層や粗石層等のシールド工事の難しい地盤での切羽の安定が可能であるとともにカッタービットの摩耗低減も期待できます。
気泡混合率 | 体積 | A液 | B液 | ||||
助材 | 混練水 | 気泡(起泡溶液1%、10倍発泡) | 塑強調整剤 | ||||
TAC-β | 清水 | S-UT1 | 水 | 空気 | TAC-3G | ||
0% | 1.050m3 | 520 kg | 800 L | ― | ― | ― | 50 L |
25% | 1.038m3 | 390 kg | 600 L | 0.25 kg | 24.8 L | 225 L | 38 L |
33% | 1.033m3 | 347 kg | 533 L | 0.33 kg | 33.0 L | 300 L | 33 L |
50% | 1.025m3 | 260 kg | 400 L | 0.5 kg | 49.5 L | 450 L | 25 L |
100% | 1.000m3 | ― | ― | 1 kg | 99 L | 900 L | ― |
お客様のメリット
- 切羽への添加材として使用することで、気泡の耐自然消泡性によって細粒分の少ない滞水砂礫層や粗石層での塑性流動性、止水性を高め、切羽の安定が図れます。
- 地下水に希釈されないクレーショックの細粒分の補充と気泡のベアリング効果によってカッタービットの摩耗低減が期待できます。
- シールド機外周に注入することで内圧を保持した気泡によって、従来のクレーショック以上の摩擦抵抗力低減、地盤沈下抑止効果が図れます。また、クッション性による振動低減も期待できます。
特徴
1) 気泡の混合率を変化させることで、添加材から充填材まで様々な用途に用いることができます。 2) クレーショックの粘性により、混合した気泡は2日後まで保持することができます(実験値)。
気泡混合率 | 直後 | 3時間 | 6時間 | 1日 | 2日 | 1日エア率推移 | 用途</strong |
0%(クレーショック) | 1.32 500 0.95 | 1.32 550 1.26 | 1.32 550 1.50 | 1.32 550 1.74 | 1.32 600 2.83 | 0% | 充填材 |
25% | 1.03 200 0.31 | 1.10 250 0.55 | 1.10 250 0.58 | 1.12 300 0.75 | 1.12 350 0.78 | 22→14% | 充填材 |
33% | 0.93 150 0.27 | 1.04 200 0.41 | 1.05 200 0.41 | 1.07 250 0.65 | 1.12 300 0.75 | 29→16% | 充填材 |
50% | 0.73 100 0.24 | 0.82 150 0.27 | 0.89 200 0.31 | 0.95 200 0.38 | 1.01 250 0.58 | 44→20% | 掘削添加材 |
100% (気泡) | 0.10 4.5 0 | 0.10 0.01 - | 0.10 0.01 - | 0.10> 0.01 - | 0.10 0.01 - | 3時間後消泡 | 掘削添加材 |
施工実績
施工着手年 | 発 注 者 | 工 事 名 | 施工場所 | シールド 外径(mm) | 延 長 (m) | 備 考 |
2017 | 中国四国農政局 | 吉野川下流域地防災事業第十幹線水路(1工区その5)建設工事 | 徳島県 | 5,140 | 795 | |
2016 | 阪神高速道路㈱ | 大和川線シールドトンネル工事 | 大阪府 | 12,470 | 4,040 |
技術登録
1) NNTD登録番号:1267