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TACパレート・TACフィルト

技術情報

TACパレート・TACフィルト

TAC技術情報 A-014001

粘性土・改良体地盤を安定掘進させる分散剤、浸透剤

概   要

 掘削対象地盤が粘性土やセメント系改良体の場合、分散剤(TACパレート)、浸透剤(TACフィルト)をシールド機チャンバー内に添加することで次のような掘進課題を解決し、安定したシールド掘進を可能にします。

【泥水式シールド工法】

 当該地盤の掘進では循環させる泥水の粘性が著しく上昇します。  TACパレートの添加で泥水の粘性を低下させて、振動篩を通過し易くするとともに再循環を容易にします。また、粘性土等がカッターヘッドやチャンバー内に付着する場合、TACフィルトをさらに添加することで粒子間への浸透性を向上させて泥水の安定した送排泥を可能とします。

【泥土圧シールド工法】

当該地盤の掘進では掘削土の流動性低下やカッターヘッド、チャンバー内への付着および圧送配管での固着による閉塞を起こします。  一般にチャンバー内に注水して粘性土等の塑性流動化を図りますが、その性状によっては水との混練性が悪いため、TACパレートやTACフィルトを添加して塑性流動化を図ります。

お客様メリット
名称 分散剤 浸透剤
商品名 TACパレート TACフィルト
主成分 ポリカルボン酸ナトリウム 高級脂肪酸塩
特徴 粘土粒子表面に吸着し、表面電荷を増やして粘土塊同士の反発力を高める。物理的な立体障害を発現するため、再付着防止に効果大。粘土掘削下での泥水粘性および添加材注入率を低減する。 低発泡性の界面活性剤が粘土表面の表面張力を下げて、粘土粒子間へ泥水(添加材)を浸透させる働きがある。N値の高い洪積粘土をほぐす効果が大きい。
配合例 粘性土地盤 2~4 kg/m3
セメント系改良体 4~8 kg/m3
粘性土地盤 1~2 kg/m3
セメント系改良体 2~4 kg/m3
pH(外観) 6~7(淡茶色液体) 8~9(淡橙色液体)
比重 1.3 0.9
荷姿 TACパレート TACフィルト
《 添加材試験例 》
【泥水式シールド工法】
①泥水性状
掘削地盤 泥水比重 ファンネル粘性(秒)
砂混じり粘土 1.32 46.76
粘土 1.25 62.83
泥水式シールド工法
②分散剤添加による粘性低下効果
掘削地盤 添加量(kg/㎥) ファンネル粘性(秒)
砂混じり粘土 0 46.76
1 28.01
2 25.78
3 23.98
4 21.53
粘土 0 62.83
1 30.23
2 28.92
3 25.28
4 24.56
5 23.12
分散剤添加による粘性低下効果

【泥土圧シールド工法 加泥試験結果】
  添加前性状 ①注水 ②TACパレート4 kg/㎥

TACフィルト 2 kg/㎥
③TACパレート6 kg/㎥

TACフィルト 4 kg/㎥
注入率 0% 20% 25% 30% 15% 20% 25% 15% 20% 25%
スランプ値 0.0 cm 4.5 cm 11.5 cm 15.0 cm 2.5 cm 7.5 cm 16.0 cm 3.0 cm 9.5 cm 18.5 cm
ベーン値 測定不能 2.6 kPa 1.9 kPa 1.2 kPa 5.3 kPa 3.6 kPa 1.4 kPa 3.9 kPa 2.0 kPa 1.2 kPa
定量評価 × × ×
目視
手触り
  • 駅舎部掘削に伴い採取した土砂を使用。
  • 採取土の平均含水比はw=63%であり、土質調査結果に比べて非常に高い。
  • 非常に付着力の強い粘性土である
  • 低注入率では、混練撹拌すればするほど粘性が増していくような性状を示した。
  • 注入率25%で適度な性状が得られたものの、混練に多くの時間を要した。
  • 注入率30%では、十分な塑性流動性が得られた。しかし、撹拌羽根への付着が多くみられ、チャンバー内固着等が懸念される。
 
  • 低注入率では混練に時間を要するが、注水のみに比べて混練時間は短い。
  • 注入率25%で注水のみに比べて低い注入率で目標とするスランプ値とベーン値が得られ、十分な塑性流動性を得られた。
  • 注水のみに比べて、撹拌羽根やスコップ等への付着も少なく、扱いが容易となった。



  • 注入率25%以下で十分な塑性流動化が得られた。
  • 加泥材の濃度を上げることで、さらにスコップ等への付着が少なく、扱いが容易になった。
    当該濃度であれば、チャンバー内固着等の懸念は無いと考える。

 

A-014001-7 A-014001-6 A-014001-8
総合
評価

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